郷原宿(ごうばら)

 善光寺道の最初の宿場になります。洗馬から一里二十四町(5.2km)。
 太田一里塚跡から約1.6kmで、松本医科大学へ行く信号の先からが郷原宿です。慶長十九年(1614)に奈良井川の左岸にあった郷原村をこの地に移し宿駅としたと言われます。
 江戸時代後期にニ度の大火があり、現存する建物は二度目の安政五年(1858)後に再建されたもので150年は経ていることになります。


このあたりから郷原宿

郷原宿の中心部

古井戸

 立派な本棟(ほんむね)造りの旧家が残っています。郵便局もまわりの景観に合わせていました。
 郷原宿で見られる本棟造りは前庭があり、ゆるい勾配の切妻屋根と、写真のように前面に雀返しがあります。雀返しは機能的なものではなく、装飾を重視したものでしょう。郷原宿内や街道脇で数軒みられます。


立派な雀返し

伊勢屋

川上屋

 宿場時代の屋号が掲げられています。この善光寺道では郷原宿以外でも見られます。


郷福寺
明治天皇御膳水の碑と古井戸
 郷福寺から2.1km程度で「赤彦下宿跡牛屋」を掲げた旧家があります。赤彦とは歌人とのこと。

赤彦下宿跡付近(広丘)

赤彦下宿跡牛屋

この付近に一里塚があったのでは?

 郷福寺の少し先まで旧宿場の面影が見られますが、国道19号に出るまでの善光寺道は家並みから北アルプスも眺められ歩いていても気持ちがよいものです。
 赤彦下宿跡から0.6km程度で国道19号に合流します。2007.11.14現在道路工事中で歩き辛いものでした。合流地点に「シングル 4,500円」の看板を掲げたホテルがあり、ちょっと気になりました。まだ2里(8km)程度しか歩いていなく、ここで泊まったら明日が厳しくなるため横目にして通り過ぎることにします。


国道19号に合流

地下道

善光寺方面(山の彼方)

 国道19号を1.2km歩くと長野自動車道との地下道を潜ります。この先に自動車学校があり県道27に上がると松本平がよく見渡せます。


左手、北アルプス

右手、鉢伏山(はちぶせやま)

拡大地図

善光寺西街道
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