お米の実りについて、みんなで調査した結果をまとめてみよう
一株の稲はいく粒の実を付けたでしょうか
(モチ米)
平成27年度 1540粒
平成28年度 1870粒
1株当たりの稲穂の本数の調査
方法: 5株の稲を5グループで観察した平均値です。(総サンプル数25)
前提: 一株は4本の苗(苗1本は一粒の種から育った)
平成27年度 1株の稲に付いていた稲穂は14本
平成28年度 1株の稲に付いていた稲穂は14.5本
平成27年度 1本の稲穂には110 粒の籾(もみ)
平成28年度 129 粒の籾
◆おにぎり一個を作る為には何株の稲が必要でしょうか?
みんなで作った たんぼだと 平均 <1.3株> に相当します
(計算上の参考値)
1合のお米で3個のおにぎりを作ったとしました
おにぎり1個は約2230粒でした
1、おにぎり1個の重量 110g(○×コンビニ店のおにぎり)
2、180cc(一合)のお米をご飯にすると330gでした
3、180ccの白米は平均6690粒でした
多くの小学校に学校田があり、研究しながら学んでいます。その例を紹介しましょう
参考文献 熊本市立松尾西小学校 6年1組11 名 の研究報告の抜粋
1 研究の目的
社会科で米作りについて学習し、300 坪の学校田で農家の方にご指導いただきながら、米作りを体験した。そこには、長い間農家に受け継がれてきたさまざまな工夫や苦労があって、感動した。みんなでイネを育て、疑問を出し合う中で、次の2つを実験して確かめることにした
⑴ イネは苗を育てて田植えをする。いったい、米1粒から何粒の米ができるのか。
⑵ イネは分けつで成長していく。田植えでは4・5本の苗を一緒に植えるのがよいとされているが、その方法は、本当に効率よく収穫できるのか、田植えの際に本数を変えて植え、稲刈り時の分けつ数と収穫量を調べ、農家の長年の工夫や伝統を確かめる。
2 研究の方法(品種:ヒノヒカリ)
次の3種類の植え方をして、育てて確かめる。
①農家のように4・5本の苗を植えた場合
②1本の苗を植えた場合
③ 10 本程度の苗を植えた場合
各50 標本以上を実際に学校田に植えて、水の管理や追肥・防虫・除草など、同じ条件で育てる。 成長後の分けつ数を調べ、ていねいに米粒をはずして、その数を数え、植え方でのちがいを調べる。
3 研究の結果
⑴ 1粒の米からできる米粒は、平均して1,170 粒となり、1000 倍以上の米粒ができることが分かった。ただ、分けつ数もできる粒数もばらつきが激しかった。
植え方①では平均20.9 本で約4〜5倍に増えた。②の1本植えた苗は、平均13.6 本と13 倍以上に成長することが分かった。③の10 本程度植えた苗では、平均30 本で約3倍にとどまった
植え方②の1 本の苗からできる米粒が、平均して1,260 粒となり、1粒からできるお米の粒数としては、もっとも多いことが分かった。①の4・5 本植えた苗からは、平均1,700 粒収穫できた。③の10 本植えた苗(密植)は、平均2,100 粒にとどまり、2倍以上の種もみを使いながら、1.2 倍程度で、収穫量が多いとは言えない。
○ 農家の人がおっしゃるように、1粒のお米から1,000 粒以上のお米ができることがわかり、感動した。実験をする前は、こんなに多く実るとは思っていなかった。ただ、苗1本を植えて育てると、収穫粒数にものすごく差があり、実際の米作りでは、危険だと感じる
○ 1本をていねいに育てる時が、一番収穫率が高いことが分かった。では、なぜ農家は1本を植えずに、4・5 本を植えているのか。分けつ数や実る粒数に差があるだけでなく、枯れたり何かに食べられてなくなったり、大雨で浮いて流されたり、風で倒れたりした苗も多く、②の1本植えは弱さが目立った。また10 本ずつ密に植えると、来年の田植えまでに2倍の種もみを確保しておかなければならないにもかかわらず、それほど収穫量は増えない。4・5 本を植えた場合に、風・大雨・台風・病害虫など、気候や生物によるダメージを乗り越える。
記入:IMIN
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種もみ 一粒が発芽しておよそ ひと株分に(3,4本の苗に分けつ)、それが10~18本程度の稲穂に!
◆観察方法
5株の稲を5グループで観察した平均値です。
1、脱穀の日1株の稲に付いていた稲穂は14本でした。
2、脱穀の日1本の稲穂には110 粒の籾が付いておりました。
3、田植えの日、4本の苗(苗1本は一粒の種から育ちました)を植えました
1合のお米で3個のおにぎりを作った場合の米粒の数と比較してみよう!
◆ 数値は参考値です
米粒は品種や精米で変わり、おにぎりはご飯の炊き方等でわります
◆調べ方
1、おにぎり1個の重量 110g(○×コンビニ店のおにぎり)
2、180cc(一合)のお米をご飯にすると 330gでした
3、180ccの白米は平均6690粒でした
記入:IMIN
しろかき(代かき)は、田んぼの整地作業
稲を田圃に植える前に田圃の土を水とこねて柔らかくし、デコボコを無くします。この作業を「代かき」と言います。
代かき前には必ず田んぼを起こしておき、芽を出した草を退治しておきます。
元肥えも、代かき前に散布しておきます。
代かきの前日には田んぼに水を引き込んでおきます。
しろかき(代掻き)、田んぼの高いところから低いところへ移動しながらします。
田起こしの状態により田圃はどちらかに傾いています。
水を張るとよく分かりますが、田圃に高低差があると水から出ている部分に草が生えたりして後で面倒な事になるため慎重に作業を進めます。
まず高い部分から低い部分に向かって作業を進めます。
これを何べんも繰り返すうちに高さはならされて平らに状態になります。平らになれば作業は終わりです。
田植えは代掻き後しばらく田圃を落ち着かせてから行います。
代掻き直後では、田圃が柔らか過ぎて折角植えた稲が浮いてきてしまいます。また土が柔らかいと深植えになってしまいます。田んぼが落ち着つくまで待ちましょう。
田んぼが落ち着く時間は、土の状態によって異なりますが、1日~7日ほどになります。
田圃にはたくさんの虫が住みついています。田圃に水を張るとこういった虫があわてて土から逃げ出します。オケラなどは水面を泳いで避難します。蜘蛛は足に毛が生えているため表面張力でアメンボウのように風にのって非難します。代かきが始まると、音を聞きつけて最初にムクドリとセグロセキセイがあわてて飛んできます。しばらくするとカラスやツバメもやってきます。避難する虫を捕らえるためです。 ムクドリやセグロセキセイは浅いところを移動しながら虫を捕らえますが、ツバメは飛んだまま、普段と変わらない速度で水面スレスレに飛翔し蜘蛛などを一瞬のうちに捕らえます。ムクドリやセグロセキセイは耕運機の後をチョット内股でチョコチョコとついて回ります。何もされないという事が分かっているようで、近くまで平気で寄ってきて、虫をくちばしいっぱいにほうばっています。
広報:岩橋記
記入:IMIN
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代掻きの「代」とは泥を意味する言葉で、代掻きとは「泥を掻く」との意味である。代掻き以外にも「代」を用いる言葉には「苗代」、「代塗り(畔に泥を塗る)」がある。これらの言葉は「代」を泥として読めば意味が良く理解できる。
中公文庫「日本語はいかにして成立したか」(大野晋 著)によると、「代(しろ)」とは、インドのタミル語である「ceru(泥)」を語源とするようである。
記入:IMIN
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今日は、さつま芋畑の雑草取りに合わせて、さつま芋の蔓返しもやりました。鶴の恩返しではありません。
さつま芋の蔓は長いものは2m程に伸びていました。そして伸びた蔓から20㎝程度の間隔で新しい根が伸びていました。この根を土から外し裏返すのです。
光合成でできた栄養素を大元の根だけに集中させて、芋をできるだけ大きく育てるためなのです。
記入:せっちゃん